2016年4月14日21時26分、県北部の益城町で最大震度7の前震が発生、2日後の16日未明に益城町と東隣の西原村で同震度の本震が発生しました。地震による直接の犠牲者は161人を数え14万6千戸以上の住宅が損壊し、当初、27万人以上に避難指示・勧告が出されました。
*あれから3年、JENが支援してきた熊本は地震からの復興を遂げ、明日の熊本をつくる育成へと拡がってきました。そして、地元の未来を創る意欲ある人たちによりさらに次の発展が始まろうとしています。
熊本が誇る人・もの・文化を元手に、熊本を元気にするプロジェクトを生み出すワークショップ型プログラム「明日のくまもと塾」第1期を2016年10〜12月に開催いたしました。地元の未来を創る意欲を持った20名が参加し、一層魅力のある、より暮らしやすい熊本を考えました。
第一期ワークショップを終え、11のプロジェクトの芽が生まれました。この“プロジェクトの芽”をさらに形にしていくために、フォローアップとして「明日のくまもと塾」第二期を2017年1〜3月まで実施しました。
そこから派生した若手農家による、若手農家のための事業承継研修「マイファーム・マネジメント」 につながりました。農家で構成される熊本青年農業者クラブ(4Hクラブ)のメンバーを中心に活動、このプロジェクトでは4Hクラブの役員自身がファシリテーターとなって、若手農家に対して「10年後の自分と家族はどうありたいか」「どうやったら親を説得できるのか」「そのためにはしっかりとした事業計画を立てなければ」と具体的な事業承継計画をワークショップで進めていく研修プログラムです。
熊本初の農家の事業承継支援。これは、高齢化と廃業に頭を悩ます熊本の農業界全体にとっても重要な取り組みでした。
倒壊した建物の解体作業を行う重機、瓦礫を運搬するトラックの不足等により、地域によっては未だに倒壊した建物がそのままの状態で放置されており、解体作業が遅れていました。作業を迅速に進めるため、JENは、瓦礫搬送等に必要なダンプやトラックの貸し出しを行いました。
発災直後の4月16日、初動チームが被災地に向けて出動しました。現地では、余震が続き電気・水道・ガスなどの基本インフラが途絶していました。JENは、これまでの国内災害(中越・中越沖地震、東日本大震災)の緊急支援の経験から、避難している方々にお弁当や衣類などの支援物資を配布しました。
2016年4月の被災直後は、被災者自身やボランティアが、倒壊した建物から家財や農機具などを取り出していました。そこで、がれきの上でも安全に作業を行えるよう、安全靴と家財道具などの救出時に屋根や梁を持ち上げるジャッキを提供しました。また地域によっては、重機不足が建物の解体作業の遅れに影響していため、がれき搬送に必要なダンプの貸し出しも行いました。
熊本市東区を中心に調査を進めるうち、避難所で暮らす方々の中には、「家が倒壊してしまった」、「高齢のために入浴施設に行けない」等、震災後、一度も入浴していない方がいらっしゃるということが分かりました。震災が発生した4月は春とはいえ、晴れの日には気温が35度近くにまで達します。同じ頃、市内の避難所で感染症が発生、衛生環境の整備は急務でした。そこで、JENは避難所を巡回する入浴サービスを行いました。
熊本県
県庁所在地 | 熊本市 |
人口 | 1,773,613人(推計人口:平成29年1月1日現在) |
面積 | 7,409.32km2 |