インドネシア

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2009年9月に西スマトラ州パダン沖で発生した地震は、犠牲者が1,000人を超え、13万棟以上の建物が倒壊しました。JENは、地震発生直後に被災者緊急支援を決定。調査の結果、土砂崩れ・家屋倒壊の被害が最も大きく、支援が十分に届いていなかったパダン・パリアマン県の山間部で、まず、緊急物資を配りました。その後、防災教育などを実施することで、人びとの生活再建と災害に立ち向かう今後の備えについて支援をいたしました。

瓦礫を撤去する道具が買えない

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JENは現地調査で、食べ物や水はインドネシア政府や国際機関からの支援で足りていますが、地震のために倒壊した家とこれからの生活が問題になっていることを確認しました。特に、パダン市内から離れるほど地震のダメージは大きく、人びとは瓦礫と化した家や野外での生活を強いられる一方、震災後の現地の物価は80パーセントも値上がりし、人びとは瓦礫を除去する道具を買うこともできませんでした。そこで、JENは、そ約1,800世帯を対象にシェルター・ツールキット(シャベル、かなづち、のこぎり、ペンチ、はさみ、リアカーなど19点)と、衛生キット(石鹸、雑巾、バケツ、歯ブラシ、歯磨き粉、タオルなど)の配布をしました。人びとは瓦礫撤去道具を、自らの家屋の瓦礫撤去だけでなく、モスクや道路などの公共物を互いに協力して修復することにも使い、人びとのコミュニティ再建意識の促進につながりました。

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その後、まだ支援が届いていなかったリマコトティモール郡の残りの全地域において、さらに2,800世帯を対象にシェルター・ツールキットを配布しました。シェルター・ツールキットによって、瓦礫を撤去し、家屋を片付け、倒壊した家屋の下に埋まっている家財道具や生活用品を取り戻すことによって、住宅再建のための準備を進めることができました。

衛生環境を改善する

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地震により衛生施設も倒壊し、人びとは屋外で排泄を余儀なくされていました。今後も学校周辺環境での排泄が続くと、降雨が激しい天候と相まって、水源の汚染による下痢などの病気が増える恐れがあります。そこで、JENは2010年1月から、地震によって最も被害の大きかった地域であるパダン・パリアマン県の5郡で、被災した小学校計88校への簡易トイレ・手洗い場の設置を実施しました。また、それらの学校において衛生教育ワークショップも実施。学校で衛生知識を普及し、生徒が家庭で家族にも衛生知識や習慣を伝えることで、地域全体の衛生環境改善が広がりました。

地震は自分の悪い行いが原因で神様が怒ったせいだ

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一方、地震は自分の悪い行いが原因で神様が怒ったせいだと考えて、地震後も怯えて暮らす子どもたちが多くいました。JENは、子どもたちの恐怖を少しでもやわらげ、将来の地震の可能性に備えるために、リマコトティモール郡の全学校を対象に防災ワークショップを実施。また、各地域に防災委員会を設置しました。生徒をはじめ、教師・学校管理委員会・PTAなどコミュニティの人びとが参加し、地震が起こるしくみについて学びました。

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防災訓練やワークショップは、楽しみながら学んでもらうことで次の災害に備えるとともに、災害の不安と被災のトラウマを取り除く、子どもたちの心をケアすることへと繋がりました。

緊急支援物資配布

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2009年10月にJENは、パダン市街から北へ100キロほど北に位置するパダン・パリアマン県のリマコトティモール郡において、約1,800世帯を対象にシェルター・ツールキット(シャベル、かなづち、のこぎり、ペンチ、はさみ、リアカーなど)と、UNICEFの衛生キット(石鹸、雑巾、バケツ、歯ブラシ、歯磨き粉、タオルなど)の配布をしました。その後、まだ支援が届いていなかったリマコトティモール郡の残りの全地域において、さらに2,800世帯を対象にシェルター・ツールキットを配布しました。シェルター・ツールキットによって、瓦礫を撤去し、家屋を片付け、倒壊した家屋の下に埋まっている家財道具や生活用品を取り戻すことによって、住宅再建のための準備を進めることができました。



インドネシアの基本情報

国名 インドネシア共和国( Republic of Indonesia )
首都 ジャカルタ
人口 2.38億人(2010年:インドネシア政府統計)
面積 189万km2
人種・民族 大半がマレー系(ジャワ、スンダ等約300種族)
言語 インドネシア語
宗教 イスラム教,キリスト教(プロテスタント,カトリック),ヒンズー教,仏教,儒教等

出典:外務省ホームページ(2013年2月現在)