インド

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2001年1月26日、インド・グジャラート州で大規模な地震が発生しました。この震災によって死者・重傷者は約41,000人に上り、全半壊建物約92万戸と言う大災害でした。この緊急事態に対してJENは、直ちに職員を現地へ派遣し、生活再建に必要な住居支援を行いました。JENの活動は、支援の届きにくい村の人々へ「忘れ去られていない」というメッセージと、国際社会の関心を伝える効果も生まれました。そしてこの支援は、彼ら自らが生活環境を改善しようと動きはじめる契機となりました。

本当に支援を必要としている人々へ

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調査により、支援の集中しているところとまだ手が届いていないところの差が顕在していることがわかりました。
また、近隣同士の結びつきの強い村では支援の広がりが素早く均一的であるのに対し、都市部では個人の関係が希薄であることなどから、支援を受けている人とそうでない人との差が大きいこともわかりました。震源地の周辺村や支援の届きにくい幹線道路から離れたところにある村などで、住む場所が確保できないまま留まっている人びと。プラスチックやビニ−ルなど瓦礫から集めたものでできた形ばかりのテントで暮らすという劣悪な状態での生活をやむなくされている人びと。そこで、57張の非常用テントを配布しました。

持続可能な支援へ

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その後の調査で、地震から数ヶ月経っても多くの人びとが厳しい状況から抜け出せないでいることがわかりました。昼夜の気温は5℃から40℃と差が激しい中、粗悪なテントでの生活はかなり厳しいものでした。震災直後に配布された多くのテントは直射日光を防ぐのに十分とは言えず、強い日差しや強風の為に痛みも激しいものでした。そのため、6月頃から始まる雨季に向けて、激しい気候の変化に対応できるものが必要とされました。そこで、雨季や寒暖に耐え得る、中・長期的に使用可能な家型テントの供与に移行しました。

家型テントは、コンクリの土台は大雨で周囲がぬかるんでも、中まで泥水が入りません。また避難テントに比べ頭上にスペースが取れるので、直射日光の下でも温度が上がり過ぎず、過ごし易いと評判で、現地ではその形状から、“HOUSE”(家)として、大変感謝されました。9ヶ月間で700戸の住居を被災者と共に建設し、この住居支援によって、地震災害後の被災者の厳しい生活環境の緩和に繋がりました。



インドの基本情報

国名 インド( India )
首都 ニューデリー
人口 12億1,000万人(2011年国勢調査(暫定値))
面積 328万7,263km2(インド政府資料:パキスタン,中国との係争地を含む)
人種・民族 インド・アーリア族、ドラビダ族、モンゴロイド族 等
言語 ヒンディー語(公用語),他に憲法で公認されている州の言語が21
宗教 ヒンドゥー教,イスラム教,キリスト教,シク教, 仏教,ジャイナ教

出典:外務省ホームページ(2013年2月現在)