(写真:左から/木山啓子、岸本幸子さん)
今回のミモザトークは、パブリックリソース財団の岸本幸子さん。長年、一般市民とNPOをつなぎ、社会課題の解決に取り組まれています。
#1 一人ひとりの行動が、世界を変えていく。
—岸本さんとJENのつながりをお教えいただけますか?
岸本:JENとの出会いは、私どもが運営しているオンライン寄付サイト(GiveOne)にJENも参加したのが始まりですね。JENは『自立支援』にこだわっている団体だということを知っていましたが、それを実感したのは、JENが東北の支援を行っている時だったと思います。JENのスタッフたちが、地道に地元の方に寄り添い続けていたのが印象的でした。その後ですよね、JENの理事にならないか?とお声かけをいただいたのは。
木山:2014年でしたね。
岸本:NPOなどの非営利のセクターでも、女性がトップに立っている団体って結構少ないんですよ。ボランティアとかスタッフには女性が非常に多いのですが。そういう意味でも、学ばせていただきたいなと思って理事を続けています。
私どもの財団は、NPO法人からスタートしたんです。非営利セクターのためのシンクタンクっていう位置づけで活動していたのですが、東日本大震災を機に、ミッションを再整理して、寄付精神のパブリックリソース財団として生まれ変わりました。
パブリックリソース財団の役割は、社会変革や社会課題の解決のために資金を提供したい一般市民の志を実現するために、最も適切な社会起業家やNPOを見つけ、おつなぎをすること。いただいたご寄付をグラント(助成金)という形でお渡しするときもあれば、マネージメントという形で支援をする場合もあります。また、表彰制度や、個人奨学金等、様々な形で活用させていただいています。
難民支援や人道支援は一般の人にとって、関心あっても遠いことなんじゃないか、と思うんですね。「大変そうだけど、私に何ができるんだろう」とか、「私一人が行動を起こしても何も変わらない」と言った意識が非常に強いんじゃないかと思います。
そんな人たちに、お金という自分が持っているリソースで、例えばJENを通じて、世の中変えていけるんだと、手ごたえを持てるようなお金の流れを作っていきたいと思っています。そういう意味で、JENは信頼の置ける大切なパートナーです。
(敬称略)
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岸本幸子|きしもと さちこ
パブリックリソース財団専務理事
東京生まれ。シンクタンク勤務、留学を経て、2000年パブリックリソースセンター(現組織の前身)、2013年現財団を創設。寄付文化の刷新を目指し、個人や企業が社会貢献活動を行う際のコンサルティングや実施支援、NPOの寄付適格性評価、社会的活動のインパクト評価などに携わっている。共著に「寄付白書2015」他。