猛暑日の続いた夏が終わり、石巻もようやく涼しくなってきました。
8月から9月にかけ、石巻市湊鹿妻地域では、各町内会で夏祭りが行われました。
【8月18日、鹿妻西公園(通称「パンダ公園」)の完成を祝う夏祭り】
こちらの公園では、震災以降、被災した遊具がそのままになっており、再整備のめどが立たないため、使用禁止の状態が続いていました。
しかし、鹿妻地域は集合住宅が多く、子どもの数も多いため、地域からは早期再開の要望があがっていました。公営団地の自治会長、土屋さんは、そのような地域の声を集め、遊具を提供してくれるというボランティアとの調整や話し合い、行政への働きかけを続け、ようやく公園を再整備することが出来ました。
公園奥にはバスケットコートも整備され、保育園児から高校生まで、毎日にぎやかな声が響いています。
【9月2日、鹿妻東公園で行われた「がんばっちゃ!鹿妻」晴天に恵まれました。】
昨年に引き続き、「がんばっちゃ!鹿妻」祭りが行われました。こちらの公園も再整備され、新しい遊具で遊ぶ子どもたちの姿が目立ちました。
【9月30日には、鹿妻第三町内会主催、「大お茶っこ飲み」が行われました】
9月30日には、第三町内会主催による、「鹿妻大お茶っこ飲み」。会場は、今年6月に完成した新しい集会所とその広場です。「祭りを成功させたい!」という町内会役員さんたちの意気込みが感じられました。
【お餅つきなどの催しには、県外からのボランティアの協力もありました。】
【2011年の会場は、被災した大型書店の駐車場でした。】
「あれから、もう一年経つのか…」感慨深げに、つぶやく人もいました。
【牡鹿半島狐崎浜からは、漁師さんによる「魚やさん」の出店も】
今年は、「鮮魚詰め放題」という珍しい出店も登場しました。詰め放題500円!という破格には、住民の皆さんも大喜びでしたが、出店した漁師さんも、「同じ石巻と言っても、このように他の地域のお祭りにかかわる機会はなかった。こういう縁を大切にしていきたい」とおっしゃっていました。
以上3つのお祭りを紹介しましたが、今年のお祭りはどこも本当に和やかで、笑顔があふれていました。人びとの気持ちに、少しずつ余裕が出てきているのかもしれません。
しかし一方で、この段階になってようやく、「損壊した自宅の修繕をして、地域に戻る決心がついた」という方もおられます。
1人ではどうしていいかわからなかったけれど、同じ地域の人と話すうちに、周りの状況、環境を知り、やっと地域に戻る決心がついたのだそうです。
復興への道のりは、個人個人によって差があります。そしてその個人個人が互いを尊重し、協力し合うことで、地域全体の復興に主体的に取り組む機運が生まれてくるのではないでしょうか。
「お祭り」は、地域住民が一丸となって取り組むことで、そこに対話が生まれ、協力が生まれます。そのプロセスにこそ価値があるということを、改めて感じました。
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