東北支援速報

人としてMRとして〜グラクソ・スミスクライン新入社員研修

2012.06.07

5月7日(月)から11日(金)までの5日間(活動は3日間)、石巻市(侍浜、狐崎浜)と南三陸町(平磯浜)において、グラクソ・スミスクライン株式会社(以下、GSK)の新入社員研修を行いました。

侍浜、狐崎浜、平磯浜はそれぞれJENが支援活動を行っている地域です。5日間にわたる研修のなか、それぞれの浜において、カキの原盤づくり、ワカメのメカブ削ぎ、芯抜き作業などを行いました。

カキの原盤は、ホタテの貝殻一枚一枚にハンマーで穴を開け、針金を通して数珠つなぎにして作ります。この原盤にカキの稚貝が付着し、2〜3年を経てカキが成育するのです。

【原盤づくりの様子〜針金の大きさに合わせて穴を開けます】

【およそ5,000㎏分のメカブ削ぎを行いました】


初めての漁業ボランティアでメカブやワカメの原型を目にしたGSKの皆さんは、手間暇をかけてそれらがスーパーなどの店頭に並ぶ商品になることに感慨深い様子でした。気さくな漁師さんたちにご指導いただきながら、日を追うごとに手際よく作業に取り組んでいました。

研修4日目には石巻赤十字病院を訪れ、災害救護係長と看護師長から震災当時の「初動の記録」についてお話を伺いました。

石巻赤十字病院は、日頃の災害実動訓練を徹底することにより、震災時にも迅速かつ冷静に災害対策本部やトリアージ(負傷者を緊急度や重症度によって分類し、治療や搬送の優先順位を決定するもの)を設置して救護対応にあたることができました。

津波を記録した映像に誰もが息をのみましたが、これからMR(医薬情報担当者)として医療に携わっていくGSKの皆さんは、「震災の学びを風化させてはならない」「チームワークが大事です。チームを組まないと人の命は救えないのです」との看護師長たちのお話に真剣に聞き入り、JENスタッフもあらためて引き締まる思いでした。

【石巻赤十字病院での聴講の様子】


研修最終日の振り返り会では、GSKの皆さんからは「実際に石巻に来てみて、まだ復興が進んでいないと感じた」「漁師さんたちが前向きに進んでいる。明るさを感じた」などの感想や活発な意見が交わされました。
【振り返り会の様子】

研修初日からわずか5日の間に皆さんの顔つきは変わり、被災地の復興支援に深く寄り添って考えていることが伝わってきました。JENスタッフもGSKの皆さんからさまざまな気づきがあり、充実した研修となりました。

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