去年の10月から11月にかけて、石巻市内の数か所の仮設住宅で、プランターに「ビオラの花苗」と「チューリップの球根」を植えました。今回の花植えは、資材となるプランター・土・花苗などは支援者の皆様と(株)フェリシモ様からのご協力を得て実現しました。
仮設住宅で活動をする場合、一番大切なのが「事前の周知活動」です。1週間前には、各戸を廻って「みんなでお花植えっぺす(植えましょう)」というチラシを配布し、参加の呼びかけを行いました。苗や球根の調達にご協力をくださった地元種苗店の店長さんが、JENスタッフへ苗の植え方や球根の管理の仕方を教えてくれました。
開催時間が近づくと入居者の皆さんは続々と集まってこられ、JENスタッフが、花の植え方の説明をしました。
「チューリップは、寒さにあたらないと、目を覚まさないんです」
「今回はプランターが浅いので、地植えより浅めに植えます。そうしないと、じゅうぶんに根を張ることが出来ません」
「へー、知らなかった!」
さあ、いよいよ作業開始です。
「どの色にするか迷っちゃうわ」
ビオラは好きな花の色を選べますが、チューリップは球根なので何色が咲くのかは、あとからのお楽しみです。和気あいあいと作業が進むにつれ、皆さんはどんどんと夢中になっていきました。
残念ながら用事で参加できなかったご家庭のプランターにも、他の入居者さんが代わりに植えてくださり、ご本人にはプランターの設置とチラシの投函にてお知らせしました。全戸分の花植えも終了し、集会所の周りにも置きました。そして、たくさんのプランターには、冬の間はビオラが、春になればチューリップが団地に彩りを添えてくれるでしょう。
花を植えた後は、集会所にてみんなで恒例の”お茶っこ飲み”。
「半年ぶりに土に触ったわ」
「なんだか、ここちよい疲れだね」
みなさん、いいリフレッシュになったようです。おつかれさまでした!
後日、入居者のかたから、お礼のお電話をいただきました。
「帰ったらプランターが置いてあって驚きました。自分は一人暮らしなので、心が温かくなりました。ありがとうございます」
「JENが送ってくれたプランターを受けとりました。ちょうど、なにかお花を飾りたいと思っていたところでした。ありがとうございました」
このような声をいただくと、私たちJENスタッフもうれしくなります。
色とりどりのチューリップが咲く頃には、また皆さんの素敵な笑顔にも会えることでしょう。JENは、皆さんと一緒に楽しさの輪をつなげるべく、心のケアとコミュニティ活動の支援を今後も行っていきます。
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