JENは東北で現在5団体とパートナーシップを結び事業を展開しています。パートナー同士は普段は別々に活動していますが、年に1度、「JENパートナーミーティング」にて集まり、各団体の活動の情報交換をしたり、合同研修をする機会を設けています。
去年10月に行われた「パートナーミーティング」で、意気投合した2団体がこの度協力して、岩手県宮古市で3月にあるイベントを開催しました。それが、家族を介護中の男性向けの「男の介護教室 in 宮古 ―荒波キッチン―」*です!
コラボレーションしたのは、宮城県で男性介護者を支援する『男の介護教室』と、岩手県の子ども食堂 「しおかぜキッチン」や男性向けの「荒波キッチン」を運営する『宮古市社会福祉協議会』。2つの団体の知見を持ち寄り、イノベーティブな取り組みが生まれた瞬間でした。
当日は、「食」を通して交流や情報交換を行い、自立した生活を目指す、「荒波キッチン」参加者をはじめ、現在介護をしている・これから介護をする可能性のある地域の男性が参加してくださいました。
最初に、ケアマネージャーの高橋先生より「男の介護教室」の活動紹介と、今回取り組む「パック・クッキング」の説明が行われました。
「パック・クッキング」とは、ビニール袋を活用する調理方法で、調理が苦手な男性介護者でも簡単に栄養バランスの取れた食事を作ることができ、災害時などにも活用できる調理法です。
説明を聞いたあと、早速「パック・クッキング」の実践です!
食材と調味料をビニール袋に入れて密封し、お湯の中で1時間ほど温めるだけで、簡単に栄養バランスの取れたおいしい食事が出来上がります。
パックした食材を温めている間は、歯科医師の河瀬先生による、歯と健康のお話を聞きます。
口から食事を取ることの大切さや、口の健康を保つことが健康長寿につながることを学びました。また、介護の際の入れ歯ケア方法についても教えていただき、参加者の皆さんはとても真剣な表情で聞いておられました。
河瀬先生のお話を聞いている間にパックの温め完了!料理の完成です。今回のメニューは、炊き込みご飯・鳥の塩麹漬・卵と豆腐を蒸して餡かけにしたおかず・蒸しパンでした。おかずもご飯も蒸しパンも、驚くほどふっくら美味しく炊きあがりました。
今回のイベントは、介護にもご自身の健康にも役立つ貴重な学びの場となったとご好評を頂きました。このイベントが参加された皆さんにとって大きな力となることを願っています。
*今回の「荒波キッチン」はJENと赤い羽根共同募金の協力によって開催されました。