岩手県陸前高田市は美しいリアス式海岸、海に迫る山、そして「喧嘩七夕まつり」や「気仙大工」などの豊かな歴史文化に彩られた地です。
東日本大震災が引き起こした大津波により、1800人近くの尊い命が奪われ、市内の世帯の半数が全壊しました。
現在、市では津波の被害の及ばなかった高台を住宅地として整備し、平野部を人の住まない商業地帯として蘇らせ、海沿いには防潮堤を建設する等、概ね2020年の完了を目指して災害に強いまちづくりをすすめています。
【岩手県陸前高田市(沿岸部H31.3.31まで通行規制区域・土壌仮置き場】
未来に力強く歩む一方、陸前高田市は今、急激な少子高齢化という大きな課題に直面しています。震災前から、高校卒業後、学業や就職のために陸前高田を旅立った若者の多くがそのまま都会で暮らし続けるという傾向がありましたが、震災後には、長引く避難生活や産業の停滞等により人口流出が進み、震災で失われた命とあわせて、震災以前と比べてこの震災後に人口が2割減少しました。
しかし、震災後に陸前高田を目指した方々もいます。震災後、陸前高田の再生のためにUターンしたり、他県から移住したひとたちで、いまも多くのひと、とりわけ若い世代のひとたちが市役所やNPO等で活躍しています。
JENの陸前高田のパートナー、一般社団法人SAVE TAKATA の代表理事の佐々木さんは陸前高田の高校を卒業後、学業と仕事のために故郷を離れていましたが、震災の翌日から支援活動を開始、SAVE TAKATAを立ち上げました。震災後6年たった今、佐々木さんとSAVE TAKATAに集うスタッフの皆様が地域の再生を力強くけん引しています。
陸前高田市では毎年200人弱の若者が高校を卒業して、進学や就職など、次の進路に進みます。SAVE TAKATAが調べていくと、復興のために自分が何かできれば、と思うこどもたちはいるものの、ほとんどが地域とのかかわりの機会がないまま卒業していくことがわかりました。
将来どの道にいくのかはこどもたちが決めることだけれど、陸前高田の魅力や陸前高田で働くことのやりがいを知らないまま故郷を出ていき、そのまま関係が希薄になってしまうのはもったいない。こどもからおとなへと成長する思春期において、こどもたち自身が地域課題に取り組むことによって自己肯定感を高めることが、若者たちの人生を豊かにすることはもちろん、地域からみたときにおとなたちが若者たちの取り組みに刺激を受け、応援することで地域の活性化につながる。と考えたSAVE TAKATAと有志が「次世代育成準備委員会」をたちあげ、JENはこの委員会が主体で実施する次世代育成事業を支援しています。
学校や地域のご関係者との綿密な連携のもと、2017年1月には陸前高田の中学校に同委員会メンバーが出向き、地域の魅力や陸前高田で働くことのすばらしさを伝える出張授業を行いました。
【岩手県陸前高田市(仮設大隅つどいの丘商店街)】
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