JENは、石巻市牡鹿半島において震災直後より、生業支援、コミュニティ支援など幅広い活動を実施してきました。半島の半ばに位置する大原地区では、様々なコミュニティ支援を行なってきました。
同地区では、震災の際に地区の3分の2が津波により流失し、多くの住民が仮設住宅での生活を余儀なくされました。これまでに、家が残った住民と家を失って仮設住宅に暮らすことになった住民との間に深い溝ができたこともありましたが、地域の「鎮守様」のお祭り再開等の活動を通して双方の垣根を取り払うことができ、現在は住民が一丸となって地域内の高台移転や整備工事などに取り組んでいます。
3月29日に、地区住民とボランティアの総勢40名ほどが「大原生活センター」の大掃除を実施しました。
「大原生活センター」は津波の被害を受けた建物ですが、震災直後にボランティアの協力により再生され、当時宿泊施設のなかった牡鹿半島で、ボランティアに無償で開放されてきた場所です。先々取り壊さなければならない施設という指定を受けていますが、新集会所建設も始まっていない現在、地域コミュニティにとって失くす事のできない大切な場所になっています。
参加者、生活センター、仮設住宅談話室、公園・ミニ図書館・バス停の3班に分かれて作業を行いました。
生活センター班は、大広間の畳・支援布団・座布団の日干し、天井の電気・各部屋の床拭き、窓掃除、網戸掃除など普段手が届かないところまで掃除をし、住民の方々が「ここってこんなに明るかった?」と口にするほどきれいになりました。
ミニ図書館・バス停班は、柵の修繕・遊具や建物のペンキ塗り、仮設談話室班はエアコン・換気扇・窓掃除を行った後、仮設住宅に住むお母さんたちと石巻郷土料理「お葛かけ」の作り方を教わりながら活動後の昼食の準備を進めました。
昼食は、ボランティア・地域住民が一緒になり楽しく歓談しながら、おにぎりやお葛かけ・地元名産のワカメの和え物などをいただきました。
参加者からは、「住民とのふれあいを通して、地域で助け合うからこそ、明るく前向きになれる事を実感した」という感想が聞かれました。
それに対して地域住民の方々からは、震災後に多くのボランティアさんに助けられたおかげで頑張ってくることができたことや、今回の活動で出会えたことへの参加者への感謝が述べられました。
最後は地域住民からの「また帰ってきてね!」という言葉と共に双方が握手をし、活動が終了しました。
JENは、これからも人々が前向きに暮らして行けるよう、活動して行きます。
【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】