東北支援速報

焼失した門脇小学校最後の卒業生 〜絆テーマに花壇づくり〜

2012.12.06

石巻市門脇中1年生(107人)の生徒たちが、母校門脇小の近くで、絆をテーマにした花壇づくりを行いました。

花壇づくりのきっかけは、総合学習の時間で、石巻の復興につながる活動を考える授業があったことです。たくさんのアイディアの中の1つとして「花壇づくり」がありました。

花壇づくりの当初の計画は、被災した母校の校庭に花を植えるというものでしたが、学校の解体整備計画があるため断念しました。先生たちは何とか生徒たちの想いを形にしたいと奔走し、震災前に学校近くで食堂を営んでいた方の駐車場跡地を借りることになりました。

ただこの土地には、ガラス片や金属片などが混合しており危険でした。

【1週間前にチューリップの植え方を指導するジェンのスタッフ】
先生たちと相談し土を入れることにしました。土の提供先を美里町社協に相談したところ、東松島市の農家を紹介いただきました。

農家の方は、生徒たちの想いを実現させてあげたいと快く土の提供を承諾してくださいました。土を運ぶための車輌は、昨年ジェンが瓦礫撤去事業で協力いただいた業者さんに相談してみました。この業者さんもまた、快く引き受けてくれました。

【東松島市の大塩地区から土を運び入れる業者のみなさん】
花壇づくりにご協力いただいた「花と緑の力で3.11プロジェクトみやぎ委員会」からは、花壇の枠になる枕木、花苗、チューリップの球根、堆肥などを提供していただきました。また、地元の花苗店や大手の花苗店からも球根を提供していただきました。

このように多くの方々の協力があり、生徒たちの想いが少しずつ形になってきました。

【枕木で花壇の枠づくりをしている様子】
11月28日(水)花壇づくり当日、

風の強い肌寒い日でしたが、みんなで土をならし、デザイン通りに紫や黄、白のビオラのポットを並べ、スイセン、チューリップの球根を丁寧に植栽しました。

【土をならす生徒たち】
【ハートのデザインの通りに花苗と球根を並べました】

【花を植える生徒たち】

デザインを担当した学級委員の一人は、「みなさんのおかげで予想以上にきれいな花壇ができた。花いっぱい運動を通して少しでも復興の役に立てたらと思います」と話しました。

ビオラは、来年の春まで咲き続け、スイセンは来年4月下旬、チューリップは5月上旬ごろ見ごろになります。今から春が楽しみです。

JENは、これからも継続して子どもたちの心の復興を後押しする活動をサポートしてゆきます。

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