12月9日(日)、佐須浜の漁師さんたちによる「カキ小屋」が、グランド・オープンをむかえました。
11:00の開店と同時に第1号となるお客様が震える体で入ってきました。「どちらからお越しですか?」と尋ねたら、福島の会津からとのお答えでした。奥様の実家が石巻で、今日も朝から釣りをしてカレイなど数匹を釣り上げたとのことでした。あまりに寒いので、もう帰ろうと思ったときにカキ小屋ののぼり旗を見かけたそうです。「大好きなカキが食べられる。ラッキー!!」直ぐにカキ小屋に入ったら、「記念の第1号客です」と店のスタッフから声をかけられ苦笑い。
【カキ小屋第1号のお客様】
11:30を過ぎると次々とお客様が訪れ、あっという間に満席になりました。地元産のシュウリ貝を煮だした「シュウリ汁」が振る舞われると、みんな美味しそうに口に運んでおられました。冷えた体も直ぐに温まったようです。
【大きな鍋でシュウリ貝を煮だしたシュウリ汁】
【中新田から訪れたお客様、シュウリ汁は本当に美味しいと絶賛】
佐須浜産のカキは、1年物のため少し小ぶりですが、うま味が凝縮されております。荻浜産(おぎのはま)のカキは、2年物のため身も大きめです。佐須浜と他の浜のカキの食べ比べができますので、ぜひこの機会に食べ比べてみてください。
心待ちしたカキ小屋の開催でありましたが、一昨日に宮城県沖を震源とする大きな地震により津波警報が発令され、18:00過ぎに鮎川浜で約1メートルの津波が観測されたばかりでした。幸い市街地にまで達する津波ではなかったため大きな被害も報告されませんでしたが、佐須浜の堤防が翌日海に沈下したそうです。「元々基礎が弱くなっていたのでは?」と漁師さんたちは話していました。
そんな影響もあり、「お客様が一人も来ないのでは…」と心配されていましたが、佐須浜の漁師さんたちも一安心でした。
佐須浜のカキ小屋は、年内は12月23日までの毎週日曜日11:00〜14:00まで開催されます。「カキが一番美味しいこの時期に一度食べにきてください」と石巻市地区漁協カキ浜小屋実行委員会の代表の細川さんは話していました。
*年明け2013年1月の開催日は、1月13日から毎週日曜日12:00〜14:30までと時間を変更して開催する予定です。
また、ここでしか食べられないスペシャル・メニューとして、「佐須のバーガー」がイチ押しです。佐須浜産のカキの煮汁から作ったオイスターソースをベースにしたデミグラスソースとの相性が抜群です。
数々の紆余曲折を経て、この度のカキ小屋の開催に至ることが出来ました。約1年前から何度も対話を繰り返して、佐須の皆さんの願い・想いがこうして形となったこと、本当に感無量です。
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