東北支援速報

石巻市下釜地区への遊具寄贈

2015.05.28

JENはこれまで、2011年の津波による浸水域にある小学校のうち、4校に対し遊具支援を行いました。市役所、他団体そしてJENの支援により、市内の浸水域の全小学校で津波による被害を受けた遊具の支援が行われたことになります。

今回のプロジェクトでは、石巻市下釜地区の住宅地にある小規模公園の整備を行いました。実施地域は、JENが実施した市内沿岸部の全小規模公園の調査から選定しました。

市南西部に位置する下釜地区では、東日本大震災の被害後の住民の転出により、およそ1000世帯から300世帯にまで減少しました。学校帰りの児童や近隣の子どもたちでにぎわっていた地区内の公園(名称:三ツ股三角ちびっこ広場)は、津波による塩害を受けた遊具が撤去され、更地となって、子どもたちの姿が見られない状態でした。

(整備前の公園の様子)
150528 ①整備前

整備の計画段階では、この公園が属する下釜町内会が中心となって住民の意見を集約し、公園のプランについて話し合いました。
その結果、遊具の種類や東屋の設置などに、「多くの子どもたちが訪れて楽しく遊ぶことができる公園にしたい」という住民の意見を強く反映することができました。公園敷地内の地盤整備とフェンス設置は、町内会から市役所への働きかけにより、市が行いました。

待ちに待った遊具が設置され、5月17日に完成式が行われました。

(新しく整備された公園)
150528 ②整備後

完成式では、町内会の呼びかけにより80人を超える住民が集まり、市役所、町内会代表、子ども代表、JENによるテープカットが行われました。式典後には、多くの子どもたちが待ちに待った遊具で楽しく遊ぶ姿が見られました。

(遊具で遊ぶ子どもたち)
150528 ③子どもたち

町内会や住民からは「末永く大切に使っていきたい」との声が聞かれました。今年度、下釜地区には100戸の復興住宅建設が決まっており、多くの住民が転居してくる見込みです。今後、新しい公園が多くの住民の集う場となることを願います。

JENは、今後も子どもたちが暮らしやすいまちづくりを支えていきたいと思います。

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Miyagi


被災地住民との交流

2015.04.16

JENは、石巻市牡鹿半島において震災直後より、生業支援、コミュニティ支援など幅広い活動を実施してきました。半島の半ばに位置する大原地区では、様々なコミュニティ支援を行なってきました。

同地区では、震災の際に地区の3分の2が津波により流失し、多くの住民が仮設住宅での生活を余儀なくされました。これまでに、家が残った住民と家を失って仮設住宅に暮らすことになった住民との間に深い溝ができたこともありましたが、地域の「鎮守様」のお祭り再開等の活動を通して双方の垣根を取り払うことができ、現在は住民が一丸となって地域内の高台移転や整備工事などに取り組んでいます。

【大原生活センター前での挨拶】
150416 ①センター前での挨拶

3月29日に、地区住民とボランティアの総勢40名ほどが「大原生活センター」の大掃除を実施しました。
「大原生活センター」は津波の被害を受けた建物ですが、震災直後にボランティアの協力により再生され、当時宿泊施設のなかった牡鹿半島で、ボランティアに無償で開放されてきた場所です。先々取り壊さなければならない施設という指定を受けていますが、新集会所建設も始まっていない現在、地域コミュニティにとって失くす事のできない大切な場所になっています。

【畳、座布団干し】
150416 ②畳・布団干し

参加者、生活センター、仮設住宅談話室、公園・ミニ図書館・バス停の3班に分かれて作業を行いました。

生活センター班は、大広間の畳・支援布団・座布団の日干し、天井の電気・各部屋の床拭き、窓掃除、網戸掃除など普段手が届かないところまで掃除をし、住民の方々が「ここってこんなに明るかった?」と口にするほどきれいになりました。

【高い場所から順番に掃除】
150416 ③高い所から

ミニ図書館・バス停班は、柵の修繕・遊具や建物のペンキ塗り、仮設談話室班はエアコン・換気扇・窓掃除を行った後、仮設住宅に住むお母さんたちと石巻郷土料理「お葛かけ」の作り方を教わりながら活動後の昼食の準備を進めました。

【仮設談話室で食事の準備】
150416 ④仮設談話室で昼食準備

昼食は、ボランティア・地域住民が一緒になり楽しく歓談しながら、おにぎりやお葛かけ・地元名産のワカメの和え物などをいただきました。
参加者からは、「住民とのふれあいを通して、地域で助け合うからこそ、明るく前向きになれる事を実感した」という感想が聞かれました。
それに対して地域住民の方々からは、震災後に多くのボランティアさんに助けられたおかげで頑張ってくることができたことや、今回の活動で出会えたことへの参加者への感謝が述べられました。
最後は地域住民からの「また帰ってきてね!」という言葉と共に双方が握手をし、活動が終了しました。

【住民の方たちと握手でお別れ】
150416 ⑤住民の方たちと握手でお別れ

JENは、これからも人々が前向きに暮らして行けるよう、活動して行きます。

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Miyagi


公園の完成~子ども会の再出発へ

2015.03.12

JENは、石巻市南西部に位置する上釜地区で住宅地にある2か所の小規模公園整備を通じて、子ども会再生のサポートをすることを目的としたプロジェクトを実施しました。(→今までの活動はこちら

これまで、住民と一緒に公園プランについて話し合い、基礎工事前の建設予定地でラジオ体操や草刈りをするなどの様々な活動を経て、12月7日ついに公園が完成しました。

完成イベントの当日は、「自分たちがつくった公園」としてずっと大切に使ってもらえるように、子どもたち自身でフェンスのペンキ塗り、ベンチの組み立てや植樹などの作業を行いました。

【子どもたちがペンキ塗りをする様子】
150312 ①ペンキ塗り

待ちに待った公園の完成に、子どもたちは皆大はしゃぎでした。

【遊具の順番待ちをする子どもたち)
150312 ②遊具の順番待ち

公園完成後の子どもたちへのヒアリングでは、「今までは家の中で遊んでいたが、外で遊ぶ時間が増えた」、「友達と遊べる時間が増えてうれしい」などの意見が聞かれました。
また、近隣の方が犬の散歩途中に休む姿や、ベンチに座って孫が遊ぶ様子を眺める年配の方がみられるなど、子どもたちのみではなく地域住民が憩える場となっています。

「子ども会」再開への動きは、公園の完成をきっかけに更に大きく前進しました。2月上旬には、震災後はじめての「子ども会」主催の会議が開催され、「子ども会」の班作成や、行事計画などを住民自ら率先して行いました。

【子ども会 会議の様子】
150312 ③子ども会

2月22日には、震災後初となる「子ども会」主催の地域イベントが行われました。イベントでは、春に向けてのプランター作りや、餅つき、JENより寄贈した法被を着た子どもたちからソーラン節の披露がありました。住民からは、「今後の活動に長く役立てるように大切にしよう」などの声が挙がりました。

【旗の前でソーラン節を披露】
150312 ④ソーラン節

【餅つきの様子】
150312 ⑤もちつき

元気に踊る子供たちに周りの大人たちからも笑顔が見られ、参加者全員がイベントを楽しむことができました。

このように、公園整備を通じて「子ども会」が活動を再開しました。今後、上釜地区の子ども会の活動が、地域全体の協力の下で継続していくことを期待しています。

JENは、今後も地域とともに、子どもたちが暮らしやすいまちづくりに取り組んでまいります。

Miyagi

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「浜へ行こう!」の専用ホームページができました

2015.02.13

hamahe

東日本大震災の復興支援として、JENが宮城県石巻市の牡鹿半島でサポートしている体験型プログラム「浜へ行こう!」。そのホームページができました。
これまでは、参加者募集などJENのホームページでお知らせしていましたが、これからは「浜へ行こう!」専用ホームページでお知らせします。これまでの活動記録(写真)なども紹介しています。浜へ行こう!実行委員会が随時更新していきますので、時々チェックしてくださいね。


モノづくり支援プロジェクト終了!

2015.02.12

1月30日に、モノづくり支援プロジェクト最後の出店者会議が行われました。
これまでは、公民館や体育館の会議室を借りてイベント運営などの話し合いを進めてきましたが、最終回ということで、慰労会を兼ねて会費を集めての食事会というスタイルで行いました。

【いつもと違う会場で、終始和やかな雰囲気で】
150212 ①会議

会議では今後の体制についての確認と、本プロジェクトに対するアンケート記入のほか、これまでの活動を振り返って一人ずつ感想を述べてもらいました。
「手作り市の参加がきっかけで仲間ができた」
「売ることの難しさを知り、勉強になった」
「震災で落ち込んでいた心が少し上向いた」
などの声が聞かれ、改めてこのプロジェクトを進めてきてよかったと実感できました。

本プロジェクトは「モノづくりに携わる女性たちのエンパワメントを引き出し、彼女たち自らの力で継続的に活動を行っていける仕組みを構築すること」を目指しています。JENはこれまで、イベント開催や出店者会議を通して、徐々に出店者同士が連携をとって動いていけるよう働きかけてきましたが、12月のJEN主催最後のイベントでは、もうすっかり自発的に動ける頼もしい存在になっていました。
(12月のイベントの詳細はこちら

2015年からは出店者が主体となり新体制で石巻のモノづくり活動がスタートします。彼女たちの今後の活躍ぶりを楽しみにしています。

【手づくり品にそれぞれの想いをこめて】
150212 ②作品1IMG_9152

150212 ③作品2IMG_9113

150212 ③作品3IMG_9191

 

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Miyagi