シリア難民支援速報

世界手洗いの日 ザータリ難民キャンプ

2014.10.30

世界手洗いの日は、石鹸で手洗いをするということを啓発するため、2008年に初めて行われました。その後毎年10月15日に行われ、下痢、風邪やインフルエンザなどの予防に一役買っています。

【世界手洗いの日のキャラクター】
141030 ①キャラクター
清潔にすることはヨルダンやシリアなどのイスラム教の国々でも生活に重要なものとして位置づけられています。しかし、ザータリ難民キャンプで暮らしている子どもたちに石鹸を使った正しい手洗いの仕方が定着しているとはいえず、手洗いが身に付くことで子どもたちの健康を保つことができます。これはジェンが日々行っている活動です。

ジェンは今年、ヨルダン北部にあるザータリ難民キャンプで世界手洗いの日のイベントを子どもたちと一緒に行い、食事前、トイレの後、汚いものをさわった後に、石鹸で手洗いをするということを啓発しました。

この日は大変盛り上がり、子どもたちはただ座って聞いているのではなく、活発に動いてイベントに参加していました。2地区に住んでいる子どもがこのイベントに参加するため招かれ、衛生や手洗いに関するゲームを行いました。病原菌を例えるために彼らの手がインクで塗られたときは、とても楽しそうでした。次に、3人の子どもが同時に目隠しをし、石鹸で手洗いをして病原菌を落とします。その中で最もきれいにインクを落とした子、あるいは一番上手く手洗いができた子が勝者となりました。
その後も手洗いを意識づけようと少年たちがおもちゃに色を塗ったり、楽しそうに取り組んでいました。

【女の子が手洗いをし、小さい男の子がそれを見ている様子】
141030 ②手を洗う女の子たち
【石鹸で手洗いをすることを教えられている少年たち】
141030 ③風車づくり
また、キャンプ内にあるジェンが活動している地区で、世界手洗いのキャラクターの着ぐるみを着たスタッフがウォーキングツアーを行いました。このライブショーは子どもと一緒に遊びながら、目に見えるように衛生のメッセージをわかりやすく発信することができる有効なアプローチです。また、スタッフが着ぐるみを着て変装して行うことで、伝統的な考えや文化的な背景にある慣習というものに捉われることなく、自由な形で衛生に関するメッセージを発信することができました。

【世界手洗いの日のキャラクターとともにきれいになった手を掲げている子どもたち】
141030 ④子どもたちとキャラクター
ジェンが行っているもう1つのイベントで、おそらくキャンプ内でもっとも多くの人に知られているのが、サッカーゲームです。このゲームでは、子どもたちが“せっけん”チームと“ばい菌”チームに分かれてサッカーします。“せっけん”チームは青色のリボンをつけ、“ばい菌”チームは茶色のリボンをつけて、識別します。そしてジェンスタッフがゲームの審判役になります。
今回の試合では、残念なことに3試合中2試合“ばい菌”チームが勝ちました。しかしジェンスタッフはすかさず、この状況について子どもたちに「きちんとせっけんで手を洗えば、次回の試合ではばい菌チームに勝てるよ!」と伝えました。

【“ばい菌”チームがボールをうばったところ】
141030 ⑤Germsチーム
【女の子が最初にボールを奪い取った瞬間】
141030 ⑥女の子たちの競争
サッカーの試合は他の観客や大人たちにとっても楽しいものです。試合中は、多くの応援、エールが試合をするそれぞれのチームの子どもたちに送られます。他の地区の住民も、試合を観戦するために足をとめ、拍手やエールを送るほどでした!

そして夕方、試合終盤のペナルティキックの場面では、すべてのコミュニティでの活動が終了したジェンスタッフも、地区の大人たちと一緒に声援を送りました。

【“せっけん”チームを応援する女の子たち】
141030 ⑦ Soapチーム

 

【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】

【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら