JENが2012年9月からザータリ難民キャンプでの活動を開始して、既に1年と9か月がたちます。
私が最初にザータリキャンプを訪れたのは2013年1月でした。その頃、ザータリはまさに拡大途中で、テントが密集したエリアを抜けると、新しくやってくる難民を受け入れるために整備された無人の仮設住宅が並んでいました。まだ、水衛生設備などが整備されていない地区もあり、混沌としているというのが私の印象でした。それ以来ザータリを訪れることはほとんどなかったので、今でもザータリと言えばそのときの印象のままです。
それから約1年半たった今、ザータリキャンプは全く違う印象を初めて訪れる人に与えているようです。
先日、JENの活動への理解を深めることを目的として、ホスト・コミュニティ事業に関わっているスタッフ、そして経理総務スタッフが、初めてザータリキャンプに行ってきました。ザータリキャンプで働くスタッフは毎日ザータリキャンプに行っていますが、他の事業や経理総務に関わっているスタッフがザータリキャンプに行く機会はほとんどありません。毎日のように「ザータリキャンプ」という言葉を聞き、話しているにもかかわらず、近くて遠い存在なのです。
ザータリは彼らが想像していたものとは全く違ったようです。それは「街」でした。もちろんすべてではありませんが、たいがいのものがキャンプでは手に入ります。宝石店もあれば、ウェディングドレスを売っているお店もあったそうです。人々がキャンプ内の生活に適応している、そのたくましさに圧倒された、と言っていました。
避難生活から日常へ。ザータリキャンプはそのまさに過渡期にあります。1年後にどうなっているのか今はまだわかりません。それでも人々が安全に安心して暮らせるよう、私たちは今できること、今すべきことを行っています。
廣瀬 美紀 (プログラム・オフィサー)
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