シリアとヨルダンの人たちの間では、水の利用の仕方において大きな違いがあります。シリアの人々は、公共設備を共同で使うことには慣れていません。難民キャンプにおける水衛生委員会の仕事をさらに難しくする要因のひとつとして、このような文化的相違が挙げられます。
JENのスタッフによる事前研修を受けた34の水衛生委員会が、水衛生設備の清掃と簡単な維持管理を担当しています。各水衛生委員会は6人のシリア難民たちで構成されており、維持管理のために、各水衛生設備あたり月100ヨルダン・ディナール(約14000円)という少額の予算が割り当てられています。
水漏れ、個人による水の不正使用、報告に上がってこない難民数の急増などにより、1人あたりが1日に使える水の量は減り、これは難民にとって深刻な問題となります。そのような状況の中、全ての難民が水や清潔なトイレ、シャワーを使えるようにと、JENには、水衛生委員会をサポートする目的で、日々対象地区の見回りをしているチームがあります。この維持管理チームは、水衛生委員会の限られた予算と技術では対応しきれない問題箇所の修繕を行っています。
【ザータリキャンプ内の学校で給水栓を修理しているJENの技術チーム】
JENが担当する3つの区画では、約25,000人とも言われる人々が、一日に数回水衛生施設を使っています。浄化槽の撤去や給水タンクの補給を行っているような他の団体と密に連携しながら、これだけの人々が日々安全な飲み水やトイレにアクセスできるようにすることは、水衛生委員会にとってもJENスタッフにとっても大きなチャレンジです。
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