ジェンのアンマン事務所がシリア難民支援を開始してから1年以上が経ちました。ホスト・コミュニティ事業では、公立学校での水衛生設備補修および衛生教育事業を続けてきました。そして、ついに目標としていた150校での補修工事が完了します。
この事業の難しさはひとえに、その数にあると思います。1校1校での補修事業の規模は他の国の事業と比較して小規模ですが、150校を対象にするということは、すなわち150以上の水衛生設備があり、150人の校長先生と協議をし、150のケースの異なる補修を行わなければならないということです。
たとえば、ある学校は1000人以上の男子生徒をかかえる大規模学校ながら、トイレが4つしかない状態でした。そこで、ジェンは県教育局のエンジニアチーム、校長先生と協議の上、倉庫として使われている場所をトイレにリフォームしました。
またある学校では、男子生徒と女子生徒が同じトイレを使っており、男子生徒にドアを開けられたりするため、女子生徒はトイレの使用を嫌がっていました。ジェンは、トイレの裏側の使用されていなかったスペースをトイレにリフォームした上で、男子用と女子用トイレを分けるパーティションを設置しました。
このように、ジェンエンジニアチームは各学校の状況に応じて、何が必要か、何ができるかを見極めて対応しています。エンジニアチームは比較的若いメンバーが多いのですが、いいものを生み出そうとする情熱は計り知れません。
その気持ちは結果にもきちんと結びついています。ある学校の校長先生は、トイレがきれいに補修されたことを喜び、学校のFacebookページに補修前と補修後の写真をアップしています。コメントには「ジェン、そして私たちの学校の環境改善に尽力してくれたみなさん、ありがとう」とあります。
ジェンの公立学校に対する支援はこれで終わりではありません。ますます高まるニーズに答えるため、さらに追加で50校での水衛生設備補修を計画しているほか、学校の受け入れ可能な生徒数を拡大するため、教室の追加建設も開始しています。
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