12月15日~23日まで、JENのシリア難民が暮らすキャンプとホストコミュニティーでの支援を視察させてもらうため、ヨルダンに伺いました。現在従事しているアフガニスタン及びパキスタンでの支援活動は、治安の問題で事業地に行くことが困難なため、JENが行っている海外での支援を初めて目の当たりにしました。
12月23日、JENが支援活動を行っているザータリキャンプに到着しました。事前にある程度は予習をしていったものの、数十万人規模のキャンプは想像を絶するスケールでした。広大な平地にテントとプレハブが乱立しており、プライバシー、寒暖、トイレ、食事等、あらゆる面で大変な思いをされている方がいることを容易く想像できました。
私が到着する前日までザータリでは大雨が降っていたようで、「水たまりが大きな問題」と道中からスタッフに聞いていました。 たくさんのニーズがある中で、何故これが優先事項なのか最初は分かりませんでした。
しかしキャンプに到着するとすぐに気付いたのが、まずこの敷地の水はけがとにかく悪いということです。そして、たくさんの方々がテントの脇に穴を掘って生活用水を流しているのですが、雨が降ると穴が塞がって汚水が家屋に逆流します。さらに電線がむき出しになっているため、停電になっているエリアがありました。さらに、水たまりに触れて感電する危険性があります。
言われてみればその通りなのですが、この非日常なキャンプ生活の中では小さなことが思わぬ問題に発展するのだと感じました。
キャンプの中心通りに出ると、通称「シャンゼリゼ通り」という商店街の様な道があります。日用雑貨から野菜、肉、食堂があり、どこから持ってきたのか家電売り場や果てはインターネットカフェまで営業していました。同僚曰く「彼らは時間を無駄にしない人々」とのことで、旺盛な商人魂に驚きもしました。
【電柱には、鳥の巣のようになった電線の束がぶらさがっています】
シリア難民が帰還できる日がいつになるのかは皆目見当がつきません。だからこそ、避難先で少しでも暮らしが良くなり希望を持てるよう、スタッフ一同邁進いたします。
アフガニスタン・パキスタン事業担当
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