シリア難民支援速報

ザータリ難民キャンプの「都市化」にともなう「格差」の拡大

2013.10.03

ヨルダンにも秋が訪れ、朝晩は長袖でないと寒いぐらいになってきました。ザータリキャンプでも2度目の冬への準備が始まっており、昨冬に経験したような2~3万人の急激な新規難民の到着にも対応できるような準備が、国連諸機関を中心に行われています。

また、難民キャンプでは、現在30を超える支援団体が活動していますが、JENはその中の主要な6つのNGOの一つとして、3つの国連機関とともにザータリキャンプの中長期戦略を練る会議のメンバーに選出されました。

難民キャンプの“都市化”は今も進んでいます。支援団体の間で“シャンゼリゼ”と呼ばれている商店街だけでなく“5番街(フィフスアベニュー)”と呼ばれる商店街も出現しました。

【キャンプ内に最近できたスーパーマーケット】
131003 ①キャンプ内に最近できたスーパーマーケット

お店のバラエティも増えてきています。商店街には、テレビから暖房器具まで電化製品を幅広く扱う店舗や、本格的な機材を導入してミネラルウォーターを製造し、販売する店舗が出てきました。

【ミネラルウォーターの工場】
131003 ②ミネラルウォーターの工場

キャンプ内に次々と新しい設備ができてゆくことは、キャンプ内の格差が広がってゆくことも意味しています。エアコン、テレビ等の電化製品が揃えられたプレハブの仮設住宅に暮らす家族がいる中で、支援団体からの支援に頼って生活を送っている家族も多くいるのが現状です。キャンプ内では女性が家長となっている家庭、子ども、高齢者、障害者が多く暮らしているため、こうした社会的に弱い立場にある人々へ確実に支援を届けていくことが必要とされています。

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