2012年1月から現在まで、ヨルダンにはシリアでの紛争を逃れてきた難民が約30万人います。
先日、ヨルダン軍の許可を得て、首都アンマンから約80キロ北に行ったところに位置し、ヨルダンに避難するシリア難民が一番多く越える国境のある町、ジャベルを訪れました。
ヨルダン国境保安部隊の指揮官であるブリガディール・フセイン・R アルゾウドゥ氏は「378キロにおよぶシリアとの国境にある45か所の検問所を越えてやってくる、2000〜3000人/日の難民を受け入れています」と語ってくれました。
「国境に到着した人びとの多くは負傷していて、銃で撃たれた跡のような傷を負っている場合もあります。我々は負傷した人びとが到着した場合は救急車で近くの公立病院に運んでいます」。
しかし、国境で活動する救急車の数はまだ足りないと言います。
ヨルダン軍高官によると、国境の近くにあるナシーブという町からは、大きな大砲の音や銃声が聞こえるということです。以前、シリア難民のほとんどは、夜中に国境まで移動してきていました。しかし、南部での戦闘が激化している現在、時間に関係なく一日中人々が逃げてくるようになりました。
上の写真はジャベルの国境です。ここでは新たに到着するシリア難民にヨルダン軍から医療が提供され、食糧、毛布、衣料品が配られます。
私がここを訪ねた時には、寒い屋根だけのテントに250人の疲れ果てた人びとが座っていました。彼らはザータリ難民キャンプに連れて行ってもらうために何時間もここで待っているのです。また、ザータリキャンプには現在すでに10万人以上のシリア難民が避難しています。
4歳の女の子が、JENが配布した新しい紫色の長靴と上着に着替えようと、お母さんに手伝ってもらっていました。限られた荷物だけを抱えて闘争から逃れてきた人びとの服は大人も子どももほこりまみれでしわくちゃです。数時間前、そのお母さんは闘争が激化しているダマスカスから南部のダラア県に5人の子どもを連れて逃げてきました。
「私たちの故郷は崩壊してしまいました。そしてダラアの町に逃げてきたのです。そして、1時間半歩いてやっとヨルダンとの国境にたどり着くことができました」とお母さんは話しました。
現在、JENは新たに国境に到着する約1500人分の衣料品のセットを配布する準備を行っています。
ヨルダンでのシリア難民人道支援における衣料品配布支援は、支援者の皆様、JICA、ファーストリテイリング株式会社(ユニクロ)、フェリシモ基金事務局のご協力により実施しています。
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