2014年12月25日の支援速報で、12月からヨルダン全土において公立学校における調査中とお伝えしましたが、今年4月に全調査を終えました。
JENが教育省から入手した学校のリストでは、学校の総数は3,658校でしたが、調査の結果、23校の登録もれが見つかり、公立学校の総数は3,681校であることがわかりました。その後、この調査内容が正しいかを判断するために、ユニセフが6月までに157校で抜き打ち検査を実施し、JENが実施した調査結果の95%以上が正しいと判定されました。
JENは、ヨルダンでのシリア人難民キャンプでの活動と同時に、ホストコミュニティで受け入れられているシリア人の子どもたちと、受け入れ側であるヨルダン人の双方を対象にした活動も実施しています。
ヨルダンの教育省は、公立学校でシリアから逃れてきた子どもたちを受け入れ、教育の機会を提供しています。しかし、5年前に勃発したシリア内戦には終わりが見えないため、シリア人の生徒が増加し、既存の校舎や水衛生施設を利用したままの状態では受け入れをする環境が非常に悪くなってきました。
特にシリアとの国境沿いの県や、首都のあるアンマン県では、午前と午後で生徒を入れ替えて授業を行う公立学校が増加傾向にあります。また、ヨルダンの高い物価が生活を圧迫し、都市部から地方へ移る難民も増えてきました。
シリア難民を受け入れるヨルダン政府や人びとへの負担が大きくなっている一方で、教育省による学校での支援ニーズ把握が追付いていないという現状があります。
ニーズを正しく把握し、迅速で適切かつ効率的な支援を実施するためには、ヨルダン政府や国連、NGOなどの各支援機関と協力していくことが必要です。今後、この調査の報告書をヨルダン政府や政府開発援助機関、及び国際機関や地元NGOと共有し、ヨルダン全国の学校を対象にした支援につなげていきます。
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