ヨルダンでは1年に一度、教育に貢献した人へ、王妃の名前が入った「ラニア王妃賞」を贈る行事があります。
この賞の目的は、教育に貢献した教育者に光を当て、教育分野におけるリーダーシップと奉仕に感謝するとともに、その素晴らしい習慣や理解を広げることです。
3つの異なった賞があり、1つ目は「優秀な教師」に、2つ目は「優秀なリーダー」に、3つ目は「優秀な校長」に贈られます。
2015年、JEN はヨルダンの100校以上の公立学校で水衛生施設の再建・建設と、衛生知識と習慣を促進するための活動を行いました。
これらの学校の1つ、タフィラにある学校では、教師や生徒が積極的に活動を行い、生徒の衛生習慣や姿勢がとてもよくなっただけでなく、モスクや近隣地域の状況まで改善されていました。
JENの衛生促進チームは、モニタリングの際にその変化を目で見ることができました。
90%以上の生徒たちが彼ら自身でトイレを掃除し、校庭、教室や廊下をきれいにし、学校中に手作りのポスターを貼るなどの大きな変化が見られました。
ある教師が「生徒たちは学校のためにとても努力してくれるようになりました。今では自主性を強く持って、学校施設を維持する責任を感じ始めているようです」と話してくれました。
さらに教師たちは、生徒たちにモスクの中を掃除するよう呼びかけ手伝っていました。また、生徒の父親たちが学校施設の再建の手伝いに来て、学校内のあちこちに落ちているゴミの塊を集めたりしていました。さらにパン屋を営む親たちが、お弁当を学校に持ってくることができない子どもたちのために、サンドイッチを作ってあげていました。
その後、アンマンの2校でも、自分たちで施設を掃除し始め、生徒たちの習慣や姿勢に変化が見られました。
JENはこのような学校の変化を発信することで、国内全体にこうした習慣が広がればと模索しています。
そこで、ラニア王妃賞の運営団体に、学校の努力を認識し感謝するため「優秀な学校賞」を新設してはどうかと提案しました。これにより、今努力している人たちのモチベーションを上げ、他の学校の子どもたちに競争心を持ってもらい、より多くの学校で変化を促そうと考えています。
そして、運営団体の人にこの賞を設けたい理由を詳しく説明する機会を得ることができました。今後も運営団体との間で話し合いを行っていきます。
表彰を運営している団体の公式ウェブサイトはこちらから:
アラー・アルクルディ、プログラムアシスタント
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今年は6月6日に、イスラム暦の9月であるラマダンが始まりました。
信仰心を強めるために、イスラム教徒は日の出から日没まで水や食べ物を一切口にしない断食を行います。この行為には、飢えや貧困とはどのようなものか体験して、貧しい方々への親近感を育てる目的も含まれています。
現在、ヨルダンでは日中は35℃を超す日々が続いています。キャンプ住民は、日中は喉の渇きを防ぐためにキャラバン内に留まり、通りは閑散としています。
しかし、日没後はシャンゼリゼ通りも大賑わいです。普段、夜間に出歩かない女性も、ラマダン中は多く見かけます。
【ラマダン中の夜に賑わうシャンゼリゼ通り(撮影:フサム・アル・ヨウシフ)】
そして、日没後に断食を解く食事を「イフタール」、日の出前の断食を始める前の食事を「スフール」と呼び、人々は夜通し、お祈りをしたり、親戚やご近所さんとの宴会に参加したりして、ラマダンを祝うのです。
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ダマスカス大学で土木工学を専攻していた、アリさんは、シリア紛争によってここ、ヨルダンに家族とともに避難してきました。ボディビルダーでもあるアリさんは、ザータリ難民キャンプで、ジムのインストラクターとして活躍しています。
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私は、JENの活動が滞りなく行われるよう、難民が参加する活動の調整を行っています。今回は、私が関わっている現在の活動と課題について紹介したいと思います。
ザータリ難民キャンプには、日常生活の中で難民が参加する活動が多数あります。JEN は水・衛生分野での役割を担っており、地域衛生整備の一環としての公共の場の清掃、水の分配、下水ネットワークの構築などの活動に難民が参加しています。
JENは、2013年11月1日から担当している3つの地区のうちの1つで難民参加による清掃の活動を開始しました。翌2014年1月1日よりこの活動を残り2つの地区にも拡大し、また学校でも活動を開始しました。
しかし、2015年9月中旬に学校での清掃活動から撤退したことにより、女性の活動機会は減少してしまいました。この状況を改善するため、JENはそれまで清掃区域の対象となっていなかった住居間のスペースの清掃を女性に行ってもらうことを提案しました。応募の条件は、離婚もしくは死別により夫のいない人であること、としました。
パイロットケースとして開始した当初は5人だった女性参加者が、5か月後には3人のリーダーを含む20人になり、活動範囲も2つの他の地区まで拡大しています。
宗教的な制約により女性が公共の場で働くことが好まれないことや、キャンプ内では警備員・建設現場での力仕事など主に男性を対象とした活動が多いため、清掃活動では男性参加者が占める割合を減らしました。女性参加者はこうした活動に参加する機会に恵まれて嬉しいと話しており、コミュニティの衛生状態も改善されました。
ザータリ難民キャンプでは、現在緊急支援から開発支援の段階に移ってきています。現状からは難民がいつシリアに帰ることができるのか、誰にも分かりません。彼らが自立することができるよう、個人的には特に社会的弱者にあたる女性のための事業を発展させていきたいです。また、シリア危機が早く終わり、彼らが故郷へ帰ることができるよう願っています。
ムハンマド・オライヤン
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少年がシリアから逃げてくる時少年が持ってきたのは、1つのサッカーボールでした。
プロのサッカープレーヤーになる夢を胸に、今日も練習に励む少年にクローズアップします。
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