現在、ザータリ難民キャンプに住む多くの人びとは住居の敷地内に、自らまたは、技術を持っている他の難民の方に依頼をして、トイレを設置する人が増えています。そのため、支援団体が数年前に設置した公共のトイレ施設を使用する方はほとんどいなくなり、公共トイレはその役目を終えようとしています。
しかし、技術やお金がなくいまだに戸別トイレを持つことのできない家族もいます。また、トイレを持っていても、住居の床に穴があるだけや、壁がない、換気用の窓がない、ドアに鍵がかけられないなど、水・衛生支援関連団体で定めている最低基準を満たしていないトイレ設備が数多く見られます。
難民の方々が尊厳のある暮らしができるよう、現在JENは急いでトイレの改良工事を進めています。
【住民が自ら設置したトイレ(工事前)】
【改良したトイレ(工事後)】
【改良したトイレの外観(工事後)】
【改良作業中のトイレ工事チーム】
【洗面台を設置中】
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11月中旬、JENが運営するザータリ難民キャンプのコミュニティセンターでバザーを開催しました。8月の支援速報でご紹介した、女性参加者を中心としたリサイクル・プロジェクトの3回目のバザー開催です。この催しは2016年5月以来となります。ここでは、絨毯、冬物服、子ども用のおもちゃ、家の装飾品など、古着を再利用し、半年かけて製作した手作りの商品を売って収入を得ることを主な目的としています。
当日は、リサイクル・プロジェクトの参加者が中心となり、JENスタッフのサポートを得ながらバザーの準備を行いました。バザー開催の約2週間前からのチラシの配布、口コミでの宣伝、関係支援団体へのメールでの情報共有などの効果もあり、最終的には90名以上のシリア難民を含む約100名が来場しました。
【バザーの準備完了】
【商品を吟味する来場者】
【バザー商品の数々】
前回のバザー来場者は100名以上であったものの、来場のみで購入にまで至らない人が多かったため、今回はその反省を活かし、参加者たちの提案で、来場者層を考えた値段の設定、よりニーズに合わせた商品の製作や、より積極的にバザーの告知を行うなど、試行錯誤を繰り返しました。その努力の成果もあり、今回は前回の4倍近くの、100ヨルダン・ディナール(約15,500円)の収益となりました。
【リサイクル絨毯を選ぶ支援団体スタッフ】
リサイクル・プロジェクトの大きな目標は、難民の女性たちに中古衣類を再利用したハンドメイドの手工芸品を作ってもらい、それを売ることで収入を得て、キャンプ生活の質向上につなげることです。難民キャンプでの生活は、収入を得る機会がとても限られています。このような状況の中、この活動を通じて小額ではあるものの、収入を得て1歩ずつ自立への道を歩み始めている難民女性たちをサポートすることは、JENスタッフにとっても大きな喜びとなっています。
次回のバザーは、今まで3回にわたり開催してきた4区から離れ、3区のJENコミュニティセンターにて開催しようと考えています。開催場所を変えることによって、今まで遠すぎて足を運ぶことのできなかった方にも来場してもらいたいからです。難民女性たちのさらなる創意工夫がみられることを楽しみに、JENは収入創出サポートを続けていきます。
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「リトルなでしこ」とアンマンの公立女子中等学校のサッカークラブに所属する女子生徒の交流会の裏話になりますが、日本サッカー協会と交流会開催の合意から開催日までの準備期間は3日でした。当初、交流会は公立学校で開催されることになっていたため、ヨルダン教育省の許可取得が必要でした。同省体育課の課長さんの賛同・推薦状を得て、申請の翌日に異例のスピード承認となりました。
時間がなく、同時並行で話が具体化していく一方で、開催実現に向けて様々な人が前向きに受け止めて協力してくれました。そもそも、初めから唐突な話だったにも関わらず、交流会に参加する女子生徒と急ぎで調整して下さった女子中等学校の校長先生。更に、開催日の前の晩に会場と時間の変更を強いられたにも関わらず、地元政府の教育局スポーツ課の職員と、同僚の教員、女子生徒たちに前向きに説明をしてくれました。
アンマンの女子生徒たちは、課外時間にスタジアムに行けるようにイベント当日に両親から許可を取りつけることが必要で、両親を納得させるために喧嘩をしてしまった子も多かったと思います。1人で借り上げバスまで歩いて来た子の表情は硬くこわばっていました。女子生徒を車で学校に送り、スタジアムに引率する教員に対して「こんなに直前にいったい何ですか」と詰め寄ってきたお母さん。「先生の電話番号を聞くまで娘を出せない」と言ってきたお父さん。バスが学校を出発するまでドラマがありました。それでも最終的に、当団体と学校の先生、さらには自分の娘たちを信じて任せて下さったご両親には感謝の気持ちでいっぱいです。
JENの現地職員も、今回の調整は非常にチャレンジングだったと思います。三日後に交流会が開催されるという事実以外は、全てが不確定で、当日に大きな予定変更もあったため、交流会が無事終了するまで固唾を飲んで見守っていたと思います。複数の案件の仕事を同時に抱えながら、学校や地元政府、中央政府へ掛け合い、また直前の変更でも文句ひとつ言わずに調整に奔走してくれました。ヨルダンの公立学校には、日本同様にスクールバスの送迎はありません。交流会が開催される当日の朝6時半、まだ女子生徒の親の許可が得られるか不確定な中で、万が一許可が得られることが午後1時半には確信できた場合、午後4時に学校出発でスタジアムに生徒21人を送迎できるバス1台を借り上げたい、というリクエストに快く応えてくれた現地職員。時間に猶予がなくて、全てが、「万が一」という仮定のもとに同時進行していたにもかかわらず、今回の交流会が実現したのは、職員を含め様々な人の惜しみない協力を得ることが出来たおかげでした。
最後に、地元の学校に通う女子生徒との交流会を快諾し、素晴らしい機会を与えて下さった日本サッカー協会女子部、また練習で忙しい合間を縫って参加をして下さった日本代表チームの皆さまに厚く御礼を申し上げます。
また、国連ユニセフ・ヨルダン事務所のご協力にも心より感謝を申し上げます。
アンマン事務所ホストコミュニティ事業担当
シニア・プログラムオフィサー 荒木名穂子
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